日々、手染めの綺麗な毛糸に触れていると、染めにも興味が出てくるんだけど、少々敷居が高い感じがしていた。
家庭用染料もあるけれど、化学染料だと、色々専用の道具とか買いそろえたり、場所も取ったりしそうで、手を出さずにいたのだけれど…
最近、食用色素とお酢だけで毛糸を染められると知った。どちらも食材なら、手持ちの台所道具とか使えるし、あまり神経質にならずに手軽にできるかも、と思い、初の染色にチャレンジしてみることにした。
昔買った青の食用色素と酢は、もうある。
でも、せっかくなら1色じゃなくていろいろな色を使ってみたい。
赤と黄色も近所のスーパーで買い足した。
色の三原色 混ぜれば、緑やオレンジも作れるはず たぶん…
染色用のソックヤーンも売ってるけれど、使いかけの白いソックヤーンがあったので、今回はこれを使ってみることに。
76gあり。靴下一足編むには足りる。良かったε-(´∀`*)ホッ
かせ糸だと、染めるとき糸カセをほどいて染料が入った鍋にドボンといれたり
作業台にほどいたカセ糸をビローンと広げて色をのせたりしているけど
今回染める糸は玉巻だし、せっかく編み機を買ったので、Sock Blankで染めてみることにした。
ジャーン!Addi Express 46

去年ブランケット編んだっきり使っていなかった。今年初登場の編み機。
Sock Blankとは、ソックヤーンを2本取りで一度編地にしてから染めたソックヤーンのこと。
2本取り というのが、ポイント!
ロングピッチで染めた手染めのソックヤーンだと、左右ぴったり色が揃わなかったりする。
ソックニッターだと、それも味だと思えるけど(え、私だけ?)世間はわかっちゃくれない。
世間はわかっちゃくれない靴下
2本取りで編んでから染めることによって、おんなじ色の糸が2本できるので、左右ぴったり同じ色の靴下が編める。
これは以前Berlincoさんで買ったSock Blank。
RaverlyのSock Blankのグループを見ると、シンプルにストライプやグラデーションに染めたもの、ほどくのがもったいないような美し〜い
絞り染めや絵を描いたものから、染料をぐちゃぐちゃにぶちまけたようなのとか使い古しの雑巾のようなものまで(失礼!)実に様々なSock Blankが見られる。

ストライプやグラデーションに染めたものは、編んでもストライプになるので、出来上がりの色の出方が想像しやすいのだけど、染料をぶちまけたようなのとか使い古しの雑巾のような、正直あまり見た目にきれいじゃないもの(また失礼!)が、編みあがると、アラ不思議。
「え、あの、きったないのが(←またまた失礼!)編むとこうなるの
?!」

とびっくりするような、素敵な色合いの靴下になっていたりして、そんなギャップも興味深く、なかなか奥が深そう。
RaverlyのSock Blankのグループ。
いろんなSock Blankのビフォーアフターが見られます。
まず、糸二本取りで編地作り。
編みあがり。これを酢水につける。
酢と水の割合は、どのくらいがいいのかわからないけれど、こちらのサイトを見ると、おおざっぱでよいみたい。
水300ml 酢50mlにしてみた。
糸全体に酢水がいきわたるよう、編地を浸ける。
糸を酢水に浸けている間に染料を作る。と言っても、どれぐらいの食用色素を入れればいいのかわからない。
Youtubeには食用色素を使った毛糸染めのハウツー動画が結構あるけれど、どれも海外の動画で、使っている色素が違うし、
理科おじさんの部屋 では、私と同じ食用色素が使われているけれど肝心の分量は書いていない。
理科おじさんと私が使っている食用色素。近所のスーパーは、どこもこの食用色素しか置いてないので、恐らく一番多く出回っていて、手に入れやすいものと思われる。
よくわかんないので、適当に、染まりそうな色になるまで(と言っても染めたことないからわからないけど)、食用色素を入れてみた。
左から緑(青+黄)、青、赤、黄、オレンジ(赤+黄)。
各色100t作った。足りるかな?
赤と黄色は色素を入れても入れてもかき氷シロップみたいに透明なまま。
水100tに付属の耳かきみたいなスプーン10杯の色素を入れた。
かたや青色は、3杯入れただけでインクみたいに濃くなった。果たしてこれで染まるか? ちょっと不安

汚れ防止にビニールシートを敷いて、その上にサランラップを敷き、酢水を絞った編地を広げる
いよいよ色をのせていきます!
色ののせ方はこの動画を参考にしました
ジャブジャブかけるんじゃなくて、少な目に垂らした染料を手で押し広げて伸ばして染めていく感じ。
染料の容器はケチャップやマスタードを入れるようなスクイーズボトルがあればいいんだけど、持っていないので、ペットボトルに穴をあけて色をのせていったのだけど…
手元にあったのは1.5Lの大きなペットボトルだけ。
大きすぎて持ちにくいし、思うようにコントロールできなくて、染料があらぬ方向に飛んで行ったりして、なかなか思うように色がのせられない💦
スクイーズボトル これがあれば便利
色をのせ終わったのはこちら。
原色だらけの派手な感じ。シミみたいに小さくのせた色は、スプーンで染料を垂らした。

シロップみたいに透明だった黄色と赤も、糸にのせるとしっかり発色した。良かった〜ε-(´∀`*)ホッ
っとまだまだここで安心できない。糸をすすいでも、果たしてこの発色を保っていられるか?
各色100t作った染料は半分以上余った。もっと少なくて良かったみたい。
編地の下に敷いたラップで糸を包む。
ラップで包んで丸めた糸
ラップで包んだ糸をレンジで加熱。熱を加えることによって色素が定着するのだそう。
加熱方法はレンジの他、湯せんとかでもOKだけど、手軽そうなので、レンジで加熱することにした。
レンジで加熱するとき、糸から水分が出てくるので、必ずお皿にのせるか、ジッブロックに入れるかする。
600wで4分くらいでいいかな? テキトーです💦
こちらが加熱直後の編地。
色移りしたり、滲んで広がったりしていないかな〜(・_・;)
直ぐに広げたいけど、まだ熱くて湯気ホカホカ♨ 触れない。
見えにくいけれど、底に糸から出てきたほとんど透明の水分が…
糸が自然に冷めるまで、しばらくそのまま置いておいて…
糸が冷めたら、台所用洗剤を数敵入れた水で洗って余分な染料を落とし、水が透明になるまですすぐ。
加熱でしっかり色素が定着したのか、洗ってもほとんど色が流れ出てこなかった。
こちらがすすいだ直後の編地。
これを平干しにして乾かすと・・・・
Sock Blankできあがり!
染色直後(加熱、すすぎ前)と比較すると…
左:染色直後で加熱すすぎ前
右:乾燥後
染色直後の発色をほぼ保ってます。
加熱やすすぎで、色移りしたり、色が流れ出たりすることはないみたい。
さて、次は、いよいよこれを解いて靴下に編んでいきます!
このハデハデな編地が、あっと驚く変化を遂げるか?
カラフルでカワイイ糸になりましたね!
そして、この方法はSock blackと呼ばれているのですね。
インスタでもよく見かけていたので興味津々でした。
靴下になるのが楽しみですね。
続リポートお待ちしています(^_-)